23日 2日目 続き
Sさんが、「時が薬ですね。」
と言われた。
わたしは、「そうですね」
と言ったけれど、
わたしは早く治りたい!!
と心底思っていた。
りんごの荷造りを、出来たらやりたいと思っていた。
出来るんじゃないか?
そんな、焦りの気持ちを抱いていた。
今まで、家族に出来るだけ頼らずに、
何でも自分でやって来た。
荷造りだって、1人でほぼやって来たのに、
今は、何も出来なくなってしまった。
そして、みんなに迷惑をかけている。
そう言った言葉に出来ない気持ちを、
わたしは、抱えていた。
確か、この日、りんごの収穫が終わったと、
お姑さんが言っていたような気がする。
みんなが忙しく働く中、
わたしは、動けないでいる。
ずっと、體が痛かった事も、
わたしが見なければいけない事象なんだ。
そんな風に思うのだけど、
ただ痛みに耐える事しか出来なくて、
サイマティクスの治療に望みを託し、
ただひたすら、Sさんが来てくださるのを、
わたしは、待っていた。
そして、今、治療をしてもらえて、
痛みがひいているのを、感じていた。
わたしは、自分のこのような精神面のことを、
どのように伝えていたかは、覚えていない。
けれど、Sさんは、前回のサイマティクスセラピーの時の事を、覚えていてくださっていたのか?
「精神面の音も入れてありますよ!」
と言ってくださり、とても安心した。
もう、2時間が過ぎている。
Sさんは、3時間かけて帰らなければならない。
主人が帰って来た。
「どうですかね?良くなりますかね?」
と聞いていた。
わたしは、
「Sさんに、りんごを差し上げてください。」
と言った。
その声を聞いて、主人は、ずいぶん良くなったと感じたようだった。
続く